イタリア旅行で効率的に観光スポットを回るなら電車を使うのが断然便利でおすすめです。
特にローマ市内は地下鉄と徒歩でほとんどの有名観光スポットを回れます。
外国で電車なんて乗ったことない!
イタリアの電車って日本と同じなの?
実はイタリアの電車の乗り方は日本とはだいぶ違っていて、うっかり知らずにいると罰金を取られる可能性があります。
また、イタリアの鉄道はストや遅延などでとても評判が悪いです。
せっかくの楽しい旅を台無しにしないために、ここではイタリアの鉄道事情について解説します。
この記事を読むと、イタリアの電車に乗る際の注意点がわかります。
切符は券売機または窓口で買う
イタリアの鉄道会社は旧国鉄のTrenitalia (トレニタリア)と私鉄の高速鉄道Itaro(イタロ)の2種類があります。
主要都市間はどちらも運行していますが、その他は行き先によってどちらかの会社の切符を買うことになります。
JRと東急線のような関係ですね。
券売機は大きな駅や地下鉄の駅に設置されていて、トレニタリア、イタロどちらも真っ赤でよく似たデザインなので紛らわしいです。
一見するとコカ・コーラの自動販売機のようなデザインです。
券売機の言語を英語にし、「BUY YOUR TICKET」を選択。
行き先、日付、枚数などを選択、現金かクレジットカードで購入します。
券売機が並んでいるようであれば、窓口で買うこともできます。
券売機の周りでは小銭をせびるホームレスがうろついていることがあるので、貴重品はしっかり体の前に抱えるようにしましょう。
出発ホームが固定されていない
日本であれば切符を買ったら改札を通り、ホームへと進みたいところですが、イタリアでは事情が違います。
電車の出発ホームは行き先ごとに固定されていないので、自分の電車が何番線から発車するのか電光掲示板に表示されるまでわからないのです。
(ローマ市内の地下鉄は、決まった番線からほぼ定刻で運行しています)
なので、番線表示がされるまで改札手前で待ちます。
10分前に表示されるものもあれば、ぎりぎりまで表示されないものもあり、その場合は急いで電車に駆け込むようなことになります。
私が空港駅からテルミニ駅へ向かった時は3分前くらいまで表示されずに本当にあせりました。
番線表示も、一度表示されてから変わることもありますので直前までしっかりチェックないといけません。
また、イタリアの鉄道はよく遅れたり運行がキャンセルされたりするそうなのでご注意ください。
改札を通る
おどろいたことに、イタリアではテルミニ駅のような大きな駅でさえ自動改札機が導入されていません。
改札は工事現場のバリケードフェンスのような簡単なもので仕切られ、そこを通る時に駅員さんに切符を見せるだけです。
地下鉄では、入場は自動改札機、出口はフリーです。
検札機での打刻を忘れずに
改札を通った後必ずしなければならないのが、検札機での打刻です。
(便や座席指定のある乗車券は打刻が不要です)
検札機は駅によって設置場所が違うのですが、改札を出ると近くの柱や壁に据え付けてあります。
緑または黄色のボックスで、公衆電話より少し小さいくらいの大きさです。
真ん中に差込口があり、そこに切符を差し込んで打刻します。
差し込んだだけでは打刻されないようなら、切符を左右にスライドさせると打刻します。
イタリアでは鉄道切符は日本のように距離による料金設定ではなく、時間計算です。
乗車前に検札機で打刻したら、100分間ほど自由に乗り降りが出来ます。
ですから目的地についても、100分より前ならまた乗車することが可能です。
鉄道警察の見回り
改札でのチェックがゆるい、もしくは全くないのですから、無賃乗車もできてしまうのでは?と思うかも知れませんが、そうはいきません。
車掌さんや鉄道警察なる人たちが常に見回りをしていて、無賃乗車、無打刻、100分を超過した切符で乗車しているのを見つかった際は罰金をとられます。
実際私も、中国人らしき家族が交通警察に罰金をとられるところを目撃しました。
その時見た交通警察は男性二人と女性一人の三人組で、電車から降りてきた客をランダムに取り囲んで切符を見せるよう指示、時間が超過しているとその場で罰金を徴収していました。
まとめ
遅延やストが多く何かと評判の悪いイタリアの鉄道事情について解説しました。
- 券売機または窓口で切符を買う
- 電光掲示板で出発ホームを確認
- 改札を通ったら必ず打刻をする
- 100分以内に下車する
打刻と乗車時間を守らないと交通警察に罰金をとられます。
その反面、見知らぬ人の荷物を持ってあげたり、お年寄りに席を譲ったりというのを何度も見かけました。
日本では、安全、安心で効率的なわりに人に親切にするシーンはあまり見かけませんよね。
「When in Rome」(郷に入っては郷に従え)です。
こんな違いも含め、大いにイタリア観光を楽しみましょう!
そして正確で安全な日本の鉄道にも感謝ですね。
コメント