東南アジアの小さな王国、ブルネイ・ダルサラームをご存じでしょうか?
ブルネイ、、、聞いたことないなあ
旅行先としてはどうなのかな?
マレーシアやシンガポールは知っていても、ブルネイは知らないという方も多いと思います。
私も旅行先でたまたま知り合ったブルネイ人女性に話を聞いて、初めてその存在を知りました。
マレーシアの中に国土がすっぽりと収まっている、知る人ぞ知る国ブルネイ。
この記事では日本人にとっては謎の多いブルネイを、現地の女性に案内してもらいながら実際観光してみてわかったブルネイの魅力について書いています。
コロナ禍で近場の海外へ目を向ける方が増えている中、治安もよくエキゾチックなブルネイは次の旅の目的地として候補にしていただけると思います。
正式名称はブルネイ ダルサラーム王国
ブルネイはなぜお金持ち?
正式名称ブルネイ・ダルサラーム王国は東南アジアのボルネオ島にある、シンガポールと同じく周りをマレーシアに囲まれた小さな国。
面積は三重県ほどの独立国家です。
国土は小さいものの、天然ガスや石油など豊富な天然資源に恵まれており、国民の所得水準は高いです。
社会福祉が充実しており医療費や教育費、水道、光熱費にいたるまで、無料またはとても安く提供されています。
現国王であり宗教指導者でもあるボルキア国王が、首相、財務・経済・国防大臣を兼務しているという、北朝鮮のような独裁国家でありながら、経済や政治的安定を背景に国民からの信頼を集めています。
ブルネイ生活水準は?
お金持ち国家とはいうもののシンガポールやクアラルンプールのようなきらびやかさは全くなく、日本の地方都市のような静かでのどかな雰囲気でした。
国土が狭いため鉄道がなくバスも走っていませんが、道路は広くてきれいですし、人口が少ないため交通渋滞もありません。
ほとんどの家庭が自家用車を1台以上は持っているそうで、どこに行くにも車で移動するそうです。
ガイドしてくれた女性によると、国王が社会福祉を充実させてくれているから生活は安定しているし自分たちは裕福だと言っていました。
ただ、私が実際訪れた印象としては、国王のきらびやかな宮殿に対して人々の生活はとても質素に見えました。
水上集落のカイポンアールでは壊れかけた木造の家々を見ましたし、ナイトマーケットではハエのたかる肉や魚が売られていました。
ブルネイ国民性は?
国民のほとんどがマレー系の住民で、敬虔なイスラム教徒。
東南アジア特有のカオスな感じがなく、国民は控えめで非常に落ち着いた印象を受けました。
イスラム教徒らしく家族をとても大切にする国民性。
そして困っている人には親切にするよう教育されています。
また英語の教育水準が高く、私を案内してくれた現地の女性を含め、大人も子どももネイティブと変わらないくらい流暢な英語を話す人が多かったです。
ブルネイ観光しやすさは?
ブルネイの首都バンダールスリブガワンへは、日本から直行便で約6時間半。
台湾やマレーシアから経由便が出ているので、ついでに観光するのもいいと思います。
私はマレーシア、シンガポール、インドネシアのバリ島とブルネイを2週間で周遊したのですが、日本からの直行便よりもマレーシアを経由した方が安い航空便を見つけられました。
ブルネイは見どころが多く治安もいいので女性のひとり旅にもおすすめなのですが、鉄道やバスが走っていないため観光しやすいとはいえません。
流しのタクシーなどもいないのでホテルの送迎バスを利用するか、空港近くでレンタカーを借りる、もしくは配車アプリDart(ダート)(ブルネイ版の Uber や Grab のようなアプリ)を利用することになります。
私はたまたま現地の女性に車でガイドをしてもらえたのでとてもラッキーでした。
ブルネイ観光はつまらない?
ブルネイは観光産業に全く力をいれていません。
下の項目でご紹介するような魅力的な見どころがいくつかあるのですが、観光客向けに便利なサービスやシステムが皆無なのです。
例えば上に書いたように鉄道やバスは走っていませんし、独特の料理や特産物、芸能もありません。
ファストフード店やレストランはありますが、メニューはイスラム教徒の食べられるハラル料理のみ。
飲酒やたばこも禁止されていますから、バーやクラブもありません。
これらを総合して「ブルネイ観光はつまらない」と評価されても仕方がないかも知れません。
日本人が多く訪れるタイやマレーシア、台湾などの方が、一般的な「楽しい旅行」ができると思います。
ブルネイおすすめ観光スポット
オールドモスク ニューモスク
イスラム教国家のブルネイを訪れるならまず見学したいのがモスクです。
オールドモスクとニューモスクの二つは規模や美しさで特に有名。
内部を見学したいときは、入り口の人に見学可能かどうか聞いてみましょう。
お祈りの時間などによっては見学できない場合もあります。
私の時はすんなりとOKが出て、黒いマントのようなものを借りて羽織り、住所と名前を記帳して、靴を脱いで入りました。
内部はシンプルな祈りの部屋や書斎などになっています。
世界に二つしかない7つ星ホテル
世界にたった二つしかない7つ星ホテル。
ひとつは言わずもがな、ドバイにあるブルジュ・アル・アラブ。
そしてもう一つがここ東南アジアの小国ブルネイにあるエンパイア・ブルネイです。
元々王族の迎賓館だった建物は、イタリアの大理石と純金でできた巨大な柱が立つ吹き抜けのロビーをはじめ豪華絢爛。
敷地内には広々としたビーチ、ゴルフ場、映画館などもあり、滞在中どこにも出かけずホテル内だけでレジャーを楽しむことができます。
宿泊客でなくても内部見学や施設の利用ができるため、私もホテル内やビーチを散策させてもらいましたが、広すぎて端から端まで行くことすらできませんでした。
予約をすればアフタヌーンティーを頂くこともできるようです。
リバークルーズが観光の目玉
熱帯雨林を流れるブルネイ川は、本物のジャングルクルーズができる人気の観光スポット。
水上ドライバーと値段を交渉し、ライフジャケットを着けて乗せてもらいます。
うっそうとしたジャングルと青い空を眺めながら、湖のような水面をすべるように走るボート。
ブルネイに来たら、他の観光は一切しなかったとしてもこのジャングルクルーズだけは絶対におすすめします。
運が良ければここボルネオ島でしか見ることのできない希少種、テングザルを見ることもできるそうです。
水上集落カイポン・アール
クルーズはジャングルだけでなく水上集落へも周遊します。
600年以上も歴史があるというこの水上集落は、昔ながらの木製の歩道橋で繋がっているところもあればボートでしかアクセスできないところもあります。
集落には住宅の他にも、消防署、警察署、学校などもあり、子どもたちは毎日ボートに乗って登校します。
ちなみに電気や水道、Wifiもつながっているそうですが、トイレは下の川へ直接流す式だそうです。
くれぐれも水に手を突っ込んだりしないように気を付けてください!
ナイトマーケット
東南アジアは気温や湿度が高いため、ナイトマーケットが盛んです。
夕飯はレストランに入るより、活気のあるマーケットが楽しいです。
マーケットでは熱帯特有の色とりどりの果物やジュース、バーベキューにした肉や魚が並んでいます。
テーブルやいすが用意されているので、買ったものをその場で食べることができます。
宗教上、お酒の販売はしていません。
訪れる際気を付けること
服装で気をつけること
イスラム教の国へ旅行する際、もっとも気になるのは服装だと思います。
ブルネイでは旅行者はスカーフをかぶらなくて大丈夫です。
一年中高温多湿のブルネイですが、私は七分袖のブラウスに薄手の長ズボン、スニーカーという服装で行きました。
現地の女性でも半袖の人もいましたし、サンダルも大丈夫のようでした。
行動で気をつけること
同じイスラム教国家のマレーシアやトルコでは外国人に対する宗教上の決まりはなく、どんな服装でも何を食べても飲んでもおとがめなしでした。
ですがブルネイでは観光客を含むすべての人がイスラム教に従う必要があります。
ですから飲酒や喫煙、イスラム教を冒涜するような行為は厳しく罰せられますので注意が必要です。
イスラム教徒以外の酒、たばこの国内への持ち込みは入国時に申告が必要ですが、申告しなかった場合罰金が科されます。
モスクなどを見学する際は肌の露出の少ない服装で、節度を持って見学します。
内部では小声で話すようにし、写真撮影は控えましょう。
モスク内の祈りの場は男性用と女性用に分かれているので、うっかり間違った方へ入らないようにします。
まとめ
東南アジアの小さな王国、ブルネイ・ダルサラームをご紹介しました。
周りをマレーシアに囲まれた小さな国でありながら、天然ガスや石油などの天然資源に恵まれた世界有数のお金持ち国家です。
- 正式名称はブルネイ ダルサラーム王国
- ブルネイはなぜ金持ち
天然ガスや石油などの天然資源が豊富だから。 - ブルネイの生活水準は
高いと言われている。でも実際訪れてみると国民生活は質素な印象。 - ブルネイの国民性は
落ち着いていて親切。英語が堪能。 - ブルネイ観光しやすさは
見どころが多く治安もいいが移動の足が難点。 - ブルネイ観光はつまらない?
観光産業が盛んではなく、つまらないと感じる可能性あり
- ブルネイはなぜ金持ち
- ブルネイ観光スポット
- オールドモスク ニューモスク
- 世界に二つしかない7つ星ホテル
- リバークルーズは観光の目玉
- 水上集落カイポン・アール
- ナイトマーケット
- 訪れる際に気を付けること
- 服装で気をつけること
肌の露出は控えめに。ヒジャブはかぶらなくてOK。 - 行動で気をつけること
イスラム教への敬意をもつ。酒、たばこの国内持ち込は厳禁。
- 服装で気をつけること
日本から比較的近く治安もいいため、女性の一人旅にもおすすめの国です。
その反面、敬虔なイスラム教国家ですのでイスラム教に対する敬意は絶対に必要です。
エチケットやマナーを守り、エキゾチックな国ブルネイを大いに楽しんでください。
コメント